呼吸器

呼吸器グループ紹介

呼吸器では肺感染症、肺癌、びまん性肺疾患(間質性肺炎)、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)等さまざまな疾患に関して診療を行っている。

びまん性肺疾患グループ【グループ長:屋良さとみ】

診療概要

 呼吸器内科を標榜する当科において、”びまん性肺疾患” の範疇に含まれる疾患は数多い。特発性間質性肺炎、膠原病および関連疾患、過敏性肺臓炎などの環境・職業性疾患、薬剤性肺炎などの医原性肺疾患、肺水腫・ARDSその他数十種にもおよび、画像上びまん性分布の陰影をとり、HRCT (High resolution CT : 高分解能CT )が非常に有用性を発揮する分野であり、画像陰影から疾患を予測していくことの醍醐味を味わうこともできる分野である。さらに”びまん性肺疾患”の陰影は急速に進行していくことが多く、その際気管支鏡(BF)下の気管支肺胞洗浄(BAL)を施行することによって、肺内の細胞分画などの状態がわかり、迅速な病態把握、薬剤選択などの治療法選択に非常に有効である。また大学病院は全科揃っていることもあり、他科における”びまん性肺疾患”の発症も多く、当科にくるコンサルト症例も年々増加している(それらは重症症例も多く、ICUの麻酔科の先生方との共同協力体制下での治療例も多い)。

 また最近では全国的、全世界的にも”びまん性肺疾患”に対する病理学的診断基準が確立されつつあり、ステロイドや免疫抑制剤等の治療薬の積極的な使用法も試みられ、当科においても効果を発揮している。一方特発性間質性肺炎などの原因不明で難治の疾患に対するさらに有効な治療法の研究も世界的に行われている。また今日では“夢物語”ではなくなった、末期の間質性肺炎、肺線維症に対する画期的な治療法である“(生体)肺移植”が、全国で4ヶ所の大学にて施行されているが、当科の特発性間質性肺炎慢性型(IPF/UIP)の42歳の患者さん対して、岡山大学にて平成15年“生体肺移植”を施行して頂き、沖縄県で2例目の症例となり現在呼吸状態は健常人同様で画像も良く、自家用車を単独で運転し、QOLが著明改善している。

 さらにANCA関連肺疾患やHYLV-1関連肺疾患など”びまん性肺疾患”には、未だ分類、病態、治療法等が明らかになっていない疾患群も数多く、今後の発展がますます期待される分野である。

教育の概要

 基礎となる画像 (胸部X線、CT) の読影法に始まり、様々な疾患の概要、症例毎の検討、BF下のBAL施行による詳細分析、治療法の選択等、一連の流れを意識した教育を行っている。

研究の概要

 これまでブレオマイシン(BLM)肺臓炎モデルマウスを使っての関質性肺炎、肺線維症の発症病態や治療法の研究や、本邦では沖縄、九州に多い“HTLV-1”に 関連する肺疾患、特に細気管支炎様陰影(DPB様陰影)”の病態・発症機序に関する研究をトランスジェニックマウスを用いた基礎研究や患者さんのBALF検体を用いての臨床に即した研究等を行ってきた。今後とも臨床研究、基礎研究ともにますます発展させていく予定である。

びまん性肺疾患G の今後の予定

 HTLV-1関連肺疾患に関してはさらに症例数を重ね、詳細な検討 を加えていく。当ウイルス学教室 (森教授)との共同研究 (HTLV-1のプロウイルス量測定など)も予定されている。家族性間質性肺炎に関しては東北大学、埼玉医大との共同研究(IPF/UIPの遺伝子解析のためのhomozygosity fingerprinting法等)、東北大学との共同研究(家族性間質性肺炎のSP-C遺伝子等)が進行中である。また”生体肺移植”可能な症例を早めに見い出し、患者さんのQOLを高める.その他広く“びまん性肺疾患”に関しての診療、教育、研究を行っていく予定である。

肺腫瘍グループ【グループ長:東 正人】

 肺癌は年々増加しており、大学病院には常に肺癌患者が入院しています。基幹病院、老人病院、内科診療所においても肺癌患者を担当する機会があると思います。当グループでは、主に進行肺癌患者を担当しており、診断及びステージの決定を行った上で第二外科(呼吸器外科)、放射線科、麻酔科、整形外科などの科と連携し、最善と考えられる治療を行っています。また、必要に応じて、地域の医療機関とも連携しています。最近は県内の関連病院から抗癌剤の選択に関する電話相談・メール相談が増えています。

 私が医師になった平成6年には、肺癌に使用される抗癌剤の種類は乏しく、効果も芳しくなかったのですが、ここ10年で、ドセタキセル・パクリタキセル・ゲムシタビン・ビノレルビン・イリノテカン・ゲフィチニブ・アムルビシンが新たに発売されており、延命が可能となる症例も増えてきました。一方、これまでは術後化学療法の有用性は明らかでありませんでしたが、ここ数年で術後化学療法による延命効果が続々と報告されており、抗癌剤投与の適応になる症例はますます増えるかもしれません。

 抗癌剤は毒性が強いため、その使用にあたっては十分な経験を持つ医師のもとで適正に行うことが義務づけられております。最近、地方におけるがん治療成績の較差が問題となっており(実際はそのような較差は少ないと思いますが)、がん治療専門家の養成が課題となっています。将来的にはすべてのがん化学療法に精通した腫瘍内科医の養成を行うことになるそうですが、当面は各臓器の専門家ががん診療に当たることになります。琉大病院は日本臨床腫瘍学会専門医制度認定施設であり、希望があれば臨床腫瘍学会専門医を取得できる体制を整えています。抗癌剤投与を行うのに特殊な技術は必要ありませんが、指導者が居ない施設で実施するには勇気が要ります。すべての内科医が腫瘍専門医を取得する必要はないと思いますが、一度は抗癌剤投与に精通した施設で研修してみてはいかがでしょうか。

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