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琉球大学に赴任して時刻の遅れた体内時計
琉球大学医学部感染病態制御学講座(第一内科)
藤田次郎教授
平成17年5月1日付をもって、斎藤厚教授の後任として、琉球大学医学部感染病態制御学講座(第一内科)に勤務するようになりました。私が琉球大学医学部に公募した理由はいくつかありますが、その中の一つが沖縄の方々が人の和を大切にする雰囲気を有していることにありました。これは沖縄に観光や講演で来たときに感じていたことです。
さて自己紹介ですが、私は1981年に岡山大学医学部を卒業し、卒業と同時に国家公務員共済虎の門病院にて2年間、内科レジデントとして内科一般を研修しました。引き続いて国立がんセンター中央病院のレジデントとして約2年半勤務し、主として肺癌の勉強を行いました。その後、米国ネブラスカ医科大学において2年間の留学を行った後、香川大学医学部第一内科にて呼吸器内科を17年間にわたって担当(平均2名のスタッフで臨床、教育、および研究をカバー)しました。私の最も得意な分野は臨床呼吸器病学であり、また呼吸器疾患の画像診断です。
まだ琉球大学に赴任したばかりで、何から何までが新しいことであり、特に人の名前(読み方も含め)をたくさん覚えなければならないのに苦労していますが、逆に毎日が新しい出会いの連続で楽しみでもあります。また第一内科病棟ではじめて回診した際に、いままでの自身の臨床経験を土台に、必ず沖縄独自の新しい疾患を発見できると直感しました。
第一内科の担当する分野は、呼吸器内科、感染症内科、および消化器内科です。息をすること、および食べることは生命の基本的営みですので、きわめて重要な分野を担当していると考えています。特に食べることは人間の持つ最大の楽しみともいえます。しかしながら人間にとって必須の営みである、息をすること、および食べることにより、外から様々なもの(細菌、およびウイルスなど病原体を含む)を体内に取り入れてしまう可能性があります。このため呼吸器疾患、および消化器疾患においては、必然的に感染症の占める割合が高くなります。私はこれらの3つの大きな領域は決してばらばらなものではなく、お互いの分野で得られた知見を統合して考えることにより、よい臨床、よい教育、および優れた臨床研究が可能になると考えています。
私の研究の手法として、臨床現場からテーマを拾いだし、あらかじめ臨床医のネットワークを形成しておくことにより、同様の症例を集積し、さらに病理医、外科医、放射線科医、および基礎医学者の方々の協力を得て、新しい疾患概念を確立することを試みてきました。前任地の香川大学医学部第一内科では、このような手法での研究を展開し、2つの学会賞を取ることができました。本当は、呼吸器の中で、感染症(日本結核病学会今村賞を取得)、肺癌(ACCP日本部会賞を受賞)、および間質性肺炎(日本呼吸器学会熊谷賞に応募、ただし落選)と三冠を目指していたのですが、最後の1つがかないませんでした。しかし琉球大学医学部感染病態制御学講座(第一内科)教授に就任できたことに勝る喜びはありません。琉球大学においても同様の手法で優れた臨床研究、および基礎研究を展開していきたいと考えています。
幸い、沖縄の郷土料理も大好きですし、今のところ沖縄の生活には不自由はありません。しかし不思議なことに香川大学医学部第一内科に勤務していた時は、毎朝5時に自然に目が覚めていたのですが、沖縄で生活するようになり、早起きができなくなっています。何故か体内時計に遅れが生じているようですが、早急に朝方のペースに戻して、私の趣味である論文執筆を開始したいと考えています。
琉球大学医学部感染病態制御学講座(第一内科):藤田次郎
沖縄の医療を日本に(そして世界に)発信しよう!!
「賢者の医局」を目指して
琉球大学に赴任して時刻の遅れた体内時計
青春を語る 2009 6-7月号
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