臨床研究に関する情報公開について

Pneumocystis jirovecii 肺炎診断及び治療効果判定におけるdigital PCR法の有用性に関する後方視的検討

1. 本研究の目的

真菌であるPneumocystis Jirovecii (P.jirovecii )によって引き起こされるニューモシスチス肺炎(Pnuemocystis pneumonia; PCP)は免疫不全者に起こる肺炎で、HIV感染症に伴う場合(HIV-PCP)と、HIV感染症に伴わない場合(non-HIV-PCP)に大別されます。これまではHIV-PCPが注目されていましたが、近年はnon-HIV-PCP症例が増加しており、医療の高度化により、疾患治療の影響で免疫不全状態となる症例が増えたことが起因していると考えられています。non-HIV-PCPはHIV-PCPと比較して、進行が急激で予後が悪く、また少ない菌量で発症する特徴があり、診断が非常に困難です。デジタルPCR法は新規のPCR法で、従来法と比較して微量核酸の検出に優れた手法であり、菌量の少ないnon-HIV-PCP症例の診断への有用性が期待できます。本研究では、日常診療でPCPと診断された症例を対象に、デジタルPCR法によるP. jirovecii 遺伝子の検出検査を行い、PCP診断成績の改善が得られるかを検討します。

2. 研究実施期間

総研究期間:研究機関の長の許可日~2026年 12月31日

3. 調査データ(該当期間)

2013年1月~2026年12月31日の期間の情報

4. 研究の方法

●対象となる患者さま
 琉球大学病院でPCPの診断となった方。またPCP以外の疾患が疑われ気管支鏡検査を行った方。

●利用する試料・情報
・基本情報・病歴:年齢、性別、身長、体重、BMI、喫煙歴、基礎疾患(免疫不全に関連する疾患等)、免疫抑制剤の使用歴、PCP予防投与歴
・臨床経過:気管支鏡検査を実施する理由、全身状態を示す測定値(呼吸回数、血圧、意識状態)、呼吸状態を示す測定値(SpO2/FiO2)、人工呼吸器の使用に関連した気管内挿管の有無と期間、集中治療室(ICU)での治療の有無と期間、PCPの治療(治療薬・投与期間)
・血液検査結果:白血球数、CRP、LDH、β-D-グルカン、KL-6
・呼吸器検体(気管支肺胞洗浄液、気管支洗浄液、喀痰)の検査結果:細菌学的検査結果(一般培養検査、塗沫検査)、病理学的検査結果、リアルタイムPCR検査結果(外注検査)
・胸部画像検査所見:胸部X線、胸部CT ・診療医による最終診断名、死亡の有無

5. 試料/情報の他の研究機関への提供 および提供方法

本研究では他の医療機関への試料/情報提供の予定はありません。

6. 試料・情報の二次利用

本研究で得られた情報が、琉球大学か研究協力機関における「人を対象とする医学系研究倫理審査委員会」にて今後新たに承認された臨床研究で二次利用される可能性があります。

7. 個人情報の取り扱い

本研究で使用する診療情報は、患者様の氏名や住所などの個人を特定できる情報は削除します。また、研究成果は学会や学術雑誌などで発表することがありますが、その際も患者様を特定できる情報は一切使用しません。

8. 本研究の資金源 (利益相反)

本研究では資金の利用はありません。
本研究に関連した利益相反は、研究責任者・分担者いずれもありません。

お問い合わせ先

〒903-0215
沖縄県中頭郡西原町字上原207番地
琉球大学大学院医学研究科 感染症・呼吸器・消化器内科学講座
電話:098-895-1144(内線:1144) 担当者:池宮城 七重

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