患者由来検体を用いた新型コロナウイルス新規検出法の性能評価
1.研究の対象
2020年3月21日から2020年9月9日の期間に、新型コロナウイルス感染症が疑われ琉球大学病院において鼻腔ぬぐい液が採取された20歳以上の成人患者。
2.研究目的・方法
新型コロナウイルス感染症は全世界で大流行していますが、できるだけ早期に診断し適切な対応をとることが重要です。我が国では新型コロナウイルス検査の需要は高い一方で、需要に対応できる検査体制が十分でないことが問題となっています。このような中、ベンチャー企業であるマイテック(兵庫県神戸市)が一度に大量の患者検体を高感度に検査できるシステムを開発しました。この新しい検査方法を実用化するためには、実際の新型コロナウイルス感染症患者から採取された検体を用いて、検査性能の評価を行う必要があります。
今回の研究では、上記の患者さんを対象とし、新型コロナウイルスが検出された検体(陽性検体)を50、検出されなかった検体(陰性検体)20をアルコールで不活化(殺菌処理)し、マイテックに郵送します。マイテックでは新規検出法で検査し、琉球大学病院で行われたPCR検査との結果一致率を調べます。
尚、本研究は、琉球大学人を対象とする医学系研究倫理審査委員会の承認を得た実施しています。総研究期間は、上記倫理審査委員会の承認日から2021年3月31日までです。本研究対象者への謝礼や知財権の譲渡はありません。
3.研究に用いる試料・情報の種類
情報:琉球大学病院で行われたPCR検査結果
試料:すでに採取され凍結保存されている鼻腔ぬぐい液(ウイルス保存液)
尚、今回使用する試料・情報は今後の更なる研究発展のために二次利用される可能性がありますが、その際には、琉球大学人を対象とする医学系研究倫理審査委員会の審査を新たに受け、承認が得られてから利用します。
4.外部への試料・情報の提供
鼻腔ぬぐい液(ウイルス保存液)には個人情報(名前や病院IDなど)とは関係のない研究用の番号(研究ID)が付され、有限会社マイテックに提供されます。病院IDと研究IDの対応表、また本研究で得られた情報は研究責任者が厳重に管理します。
5.研究組織
琉球大学大学院医学研究科 感染症・呼吸器・消化器内科学 金城武士
有限会社マイテック 神戸研究所所長 長谷川克之
6.お問い合わせ先
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
金城 武士(琉球大学大学院医学研究科 感染症・呼吸器・消化器内科学)
〒903-0215 沖縄県中頭郡西原町上原207番地
電話番号:098-895-1144