当院では機関長の許可を得て、下記の臨床研究を実施しております。
本研究の対象者に該当する可能性のある方で、診療情報等を研究目的に利用または提供されることを希望されない場合は、下記の問い合わせ先にお問い合わせください。
 

【研究課題名】

D型肝炎ウイルス陽性率及び陽性者における臨床的特徴の検討
 

【当院の研究責任者（所属）】

前城達次（琉球大学大学院医学研究科感染症呼吸器消化器内科学講座）
 

【他の研究機関および各機関の研究代表者】

なし
 

【本研究の目的】

B型肝炎ウイルス（HBV）の陽性の患者様の一部にはD型肝炎ウイルス（HDV）を同時に感染している場合があります。その場合には肝硬変肝癌の危険性が高くなることが報告されていますが、その根本的な治療法はまだありません。しかし現時点でHDVの存在を確認できれば、肝硬変肝癌の危険性を認識し早期的な対応が可能になるため、その感染の有無、感染者の特徴を把握することが重要となります。今回の検討で、HBV感染として診療された方の中でどの程度、HDV感染者がいるのか、またその臨床的特徴を検討して今後の診療に役立てることを計画しました。

 

【研究実施期間】

研究機関の長の許可日から2022年5月31日まで
 

【調査データ(該当期間)】

HBV感染者の診療で使用して余った血液検体を用いてHDV感染の有無を確認します。そこで陽性となった場合の肝機能検査値やHBVに関するデータを比較検討します。該当期間は残余検体が保存されている期間として2010年1月から2021年12月31日までの期間を予定しています。

 

【研究の方法（利用する試料・情報等）】

●対象となる患者さま
2010年1月から2021年12月31日までの期間に、琉球大学病院においてHBV感染が確認された患者様で、HBV感染症の診療中に発生した残余検体を保管した時点において20歳以上の患者様を対象としています。現在のHBVに関する状態（病期）や治療の有無は問いません。
●利用する試料・情報
・過去の琉球大学病院での通常の診療で得られた医療情報（出生年、性別、HBs抗原量、HBV-DNA値、AST、ALT、臨床病期）
・過去の琉球大学病院での通常の診療の際に発生した残余血液検体（HDV-RNA定性検査を実施します）

 

【試料/情報の他の研究機関への提供および提供方法】

この研究は、琉球大学大学院医学研究科感染症呼吸器消化器内科学講座で計画、実行するがHDV-RNAについては試料を株式会社BMLに送付して測定する。また今回の検査した総数とHDV感染数に関して研究資金提供元のIQVIAソリューションズジャパン株式会社（IQVIA社）に提供します。

 

【試料・情報の二次利用】

この研究により得られた検査結果は、琉大病院通院中の患者様の場合にはカルテにも記録され今後の診療等に利用されます。すでに琉大病院では通院していない患者様におかれましては、結果の開示をご希望になられる場合にはその結果を報告し、結果の内容に応じて医療に関するご相談も引き受けさせていただきます。
また、この研究で得られた結果が別の新たな研究に利用されることはありません。

 

【個人情報の取り扱い】

この研究で用いられる患者様の医療情報とHDV-RNA定性検査のための残余検体の試料には、個人情報と関連性のない符号または番号を付して匿名化されます。その後に検査会社である株式会社BMLに送付してHDV-RNAの定性検査を施行します。この研究の結果や成果は、この研究に関連する学会や論文等で発表されることがありますが、匿名化され集計された結果のみを用いますので、患者様自身の個人が特定される可能性のある情報は一切含まれません。この研究にあなたの情報が利用されることにご同意いただけない場合には申し出てください。研究の中からあなたの情報を削除します。ただしこの研究が学会や論文で報告された後ではあなたの情報のみを削除することができないことをご了解ください。

 

【本研究の資金源（利益相反）】

この研究の実施に必要な経費は、IQVIA社から支払われます。また、この研究は、琉球大学利益相反審査部会の利益相反手続きに従い、必要事項を申告し、その審議と承認を得て実施します。

 

【お問い合わせ先】

琉球大学大学院感染症呼吸器消化器内科学講座
特命講師　前城達次

電話：098-895-1144
FAX：098-895-1414