残検体保存に関するご理解と協力のお願い

2015年10月9日

現在通常の診療であなたの状態を把握する一つの方法として血液検査を受けていただいています。できるだけ必要最小限の採血量で済むように採血できれば良いのですが、検体の処理の過程でどうしても少量の検体が残ってしまいます。また、もし不足した場合にも再度採血するデメリットを考慮すると、どうしても少量の検体が残存します。

 

近年、人間がかかる病気に関する考え方や治療法は日々、大きく変化を続けております。以前までは当たり前であったことが、最近では新しい知見(情報)に置き換わり、古い情報になることも希ではありません。そのため、あなたが罹患している疾患についても将来的にその考え方や検査方法、治療法などが変化する可能性も否定できません。その場合、現在の病気に関する情報と、将来判明する可能性がある病気に関する情報を比較検討する必要があります。そのためには現在の日常診療で発生する残検体を保存させていただき、将来これらの比較検討の際に使用させていただけないかというお願いです。

 

これらの比較検討というのは、一般的には臨床研究といいます。その臨床研究を行う場合には患者さんの血液検査のデータや性別、年齢などと一緒に検討するのですが、原則的にはあなたの氏名、住所など個人を特定できる情報は削除され、ある番号を付けます。研究の際にはこの番号のみを使用して遂行します。しかし、この臨床研究を行うことによって判明した情報があなたにとって有益となる場合もありますので、あなたの個人情報を削除した番号とあなたを一致させる対応表を作成し、これは琉球大学第一内科の前城達次の責任のもとで、施錠できる場所で保存します。将来臨床研究を行う際にはその具体的な研究に関して説明させていただき、改めて御同意を得るようにしますが、現時点では残検体を保存することに関してご了解いただけますようお願いいたします。

 

琉球大学医学部附属病院第一内科ではできるだけ多くの患者さんのご協力を得て、残検体を蓄積させていただきたいと考えています。そして将来臨床研究を行うことによって病気で苦しんでいる患者さんやそのご家族様への一助になることを目標としています。そうしなければ研究機関としての大学病院の存在意義は薄れると認識しています。

 

1. あなたの日常診療における採血量が必要以上に増えることはありません。残った血液検体を保存させていただきたいのです。

2. 保存に御同意いただいた場合、あなた個人を特定できる情報は削除して保存します。

3. 残検体保存に御同意頂けない場合でもなんら不利益が生じることは絶対になく、通常の診療形態が変わることはありません。

 

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