学位取得者の紹介
(青山 肇)

学位取得者の紹介(青山 肇)
医学博士

医論第182号 平成19年11月30日

学位論文

AN INVERSE RELATIONSHIP BETWEEN AUTOIMMUNE LIVER DISEASES AND STRONGYLOIDES STERCORALIS INFECTION

今回、糞線虫感染と自己免疫性肝疾患の関連についての研究で、医学博士の学位を頂くことができました。これまでご指導いただきました藤田次郎教授、金城福則診療教授、斎藤厚名誉教授に深く感謝いたします。

これまで糞線虫などの蠕虫感染者の間で、1型糖尿病や炎症性腸疾患などの自己免疫性疾患の発症が少ないことが報告されてきました。本研究は、原発性胆汁性肝硬変(PBC)などの自己免疫性肝疾患でも同様に蠕虫感染による発症阻害の可能性があることを、疫学的に示唆したものです。

もともと消化器疾患を専門にしようと第一内科に入局しましたが、大学院に進学し学位を取得することは自分には縁のないものと、当時は漠然と考えていました。入局して一年目の研修医のときに、偶然PBCと悪性貧血の合併例を受け持つこととなりました。いずれも自己免疫性疾患ではありますが、不思議と合併例の報告がなかったことから、当時私のオーベンであった仲宗根啓樹先生のご指導にて症例報告をまとめることができました。

その後、中頭病院にて消化器内科としての研修を行いましたが、指導医であった座覇修先生は糞線虫をご専門となさっており、糞線虫感染例を多数経験させていただきました。また同時期に、佐久川廣先生(現ハートライフ病院)のご紹介にて金沢大学の中沼安二先生のもとで肝臓病理を学ぶ機会を得ました。中沼先生は肝臓病理、なかでもPBCなどの胆道系病理の世界的権威であり、短期間ではありましたが多数の病理標本に接することができました。

卒後6年目に大学病院にもどることとなり、平田哲生先生より今回の論文のテーマである糞線虫感染とPBCの関連についてのアイデアをいただきました。当初は自分の理解もあやふやでしたが、佐久川先生より県内外での研究会・学会での発表の機会を設けていただき、考察を深めることができました。さらにこれまでの第一内科での糞線虫症例の蓄積に加え、県内関連病院の先生方のご協力によって短期間に対象となる症例を集めることができました。

ごく普通に消化器内科としての研修を行ってきましたが、振り返ってみると「PBCと糞線虫」というテーマに向かってまっすぐ進んできたようにも思え、結果的には論文博士としては短期間に学位を取得することができました。これも第一内科のすばらしい指導医の先生方に恵まれたおかげです。まだまだ若輩ではありますが今回の経験を後輩の先生方の指導に役立てたいと思います。

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