呼吸器検体におけるペニシリン低感受性B群レンサ球菌(PRGBS)分離患者の臨床像に関する観察研究

2018年11月6日

【研究の概要】

 

B群レンサ球菌(Group B Streptococcus:GBS)は新生児や高齢者などで敗血症、髄膜炎などの重症感染症を引き起すことがある細菌です。治療にあたってはペニシリンが有効であると考えられていましたが、近年、ペニシリンが効きにくいGBS(ペニシリン低感受性GBS: GBS with reduced penicillin susceptibility; PRGBS)が発見されました。このPRGBSはペニシリン系抗菌薬だけではなく、マクロライド系抗菌薬やニューキノロン系抗菌薬など複数種類の抗菌薬に耐性であり、PRGBSに感染すると治療に難渋する可能性が考えられます。これまでの報告では、PRGBSは高齢者の呼吸器系検体から分離されることが多いと知られていますが、PRGBS感染が患者にどのような影響を与えているかは具体的にはわかっていません。また厚生労働省院内感染対策サーベイランス事業(JANIS)の報告から、沖縄県にPRGBSが多い可能性が指摘されています。

 

本研究では、呼吸器系検体からPRGBSを分離した患者とペニシリン感性GBS(PSGBS)を分離した患者の臨床背景を比較することで、PRGBS分離患者の臨床像を明らかにすることを目的としています。

 

【研究の対象及び方法】

 

2017年1月から2018年5月までの期間に琉球大学医学部附属病院を受診した患者のうちで、呼吸器系検体を用いた培養検査でGBSを分離した症例を集め、その臨床情報、細菌学的情報を収集し、PRGBS分離群とPSGBS分離群に分け2群間での比較検討を行います。

 

【診療録から利用する情報】

 

年齢、性別、診療科、入外区分(入院・外来)、診断名、抗菌薬使用歴、感染症治療歴、入院歴、培養検査・微生物検査結果など。

 

【個人情報の取扱について】

 

本研究で使用する診療情報は、患者さんの氏名や住所などの患者さんを特定できる個人情報は削除します。また、研究成果は学会や学術雑誌などで発表することがありますが、その際も患者さんを特定できる情報は一切使用しません。

 

【本研究で得られた情報の二次利用について】

 

本研究で得られた情報が、琉球大学か研究協力機関における「人を対象とする医学系研究倫理審査委員会」にて今後新たに承認された臨床研究で二次利用される可能性があります。

 

【参加を希望されない患者様へ】

 

本研究への参加を希望されない場合には、下記までご連絡下さい。あなたに関するデータを削除いたします。拒否されても患者さんやご家族に不利益は生じません。ただし、学術発表や既にデータ公開を行った後などでは、患者さんやそのご家族からの拒否の意に従った措置を講じることが困難となる場合があります。

 

 

【問い合せ先】

〒903-0215
沖縄県中頭郡西原町上原207番地

琉球大学医学部附属病院 第一内科
西山直哉
金城武士(研究責任者)

TEL 098-895-3331(内線:1144)
FAX 098-895-1414

 

お問い合わせはこちら

Contact

お気軽にご相談ください。

患者様は琉大病院へお電話ください

098-895-3331

診療受付時間 / 平日午前8:30〜午前11:00

第一内科へのお問い合わせ・質問は

098-895-1144

受付時間 / 平日 9:30〜18:00(土日祝日除く)